河内のおっちゃんの魔法の英会話30
*
今、あるがままで、直ぐ出来る
本物英会話ロマン30
*
ーーだぁーて、だってーー
「本物の英会話って、
前もってどう話が進むか、
全く分かれへんやろ。」
「そら、そうやわ。」
「当たり前のこっちゃろ。
対話例、何ぼ覚えても、
絶対その通り行けへん。」
「せやなぁー...」
「せやさかい、
対話例なんか覚えたらあかん、
って達衛門先生言うたはったで。」
「うちー、苦労して覚えて来たのに。」
「苦労して覚えたら、
よけーあかん(グサッ!)って、
言うたはった。」
「.....」
「苦労して覚えたら、
余計それ思い出そう、ってしてしまうやろ。
そしたら、頭が他所に行ってまうやん。」
「.....」
「目の前の相手や、
今してる会話放っといて。」
「.....」
この時までに、
裕美ちゃんの胸の中には
辛く悲しい気持ちが込み上げてきてて、
それが涙になって
頬を伝ってたん。
「会話って、
相手の言ってること、
正しく理解しなあかんやろ。
それだけやない。
その話の流れに沿って、
適切な考えを持って、
それを正しく表現して行かな、
上手いこと出来へんやろ。」
「.....」
「こんなこと、
母国語でしてても、
自分一人だけで、
一気に正しくして行くのん
不可能やろ。
世界中の人々は皆、
母国語でしてても、
その時に起こる
理解や考えや表現上の問題は、
相手と協力し合って解決しながら、
会話して行ってるんやって、
そうしない場合や、
出来ない場合は、
会話が成り立てへんか、
(会話やのうて、口)喧嘩に成るって、
達衛門先生言うたはった。」
「.....」
「それを外国語で、
しようちゅうねんから、
余計、相手の協力無しには
出来へんのに、
頭が他所へ行ってたら...」
「.....」
そして、この時までに、
裕美ちゃんの頭の中は、
辛く悲しい気持ちで一杯に成ってて、
その溢れた分が涙となって、
次から次へと地面に落ちてたん。
もちろん、この時、
本物の会話に関する
新ちゃんの重要な後半の発言、
感極まっている裕美ちゃんには
聞こえていない。
「裕美ちゃん !!
どないしたん !? 」
裕美ちゃん、
今にも声を出して
泣き出したい気持ちを、
グーッと抑えて、
「だぁーって.....
だぁーって、うち.....
一所懸命覚えてきたもん。
.....
一所懸命覚えて来たのに、
そんなんしたらあかん、
してたらあかん言うねんもん。
.....
新ちゃんも、
その達衛門いう先生も。」
「うぇーんえんえんえん」
とうとう裕美ちゃん、
声を上げて泣き出してしもたん。
「.....
悪かった。 堪忍。
.....
悪かった。
...」
(続く)
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